Human Orchestra

tacica Human Orchestra歌詞
1.HERO

作詞:猪狩翔一
作曲:tacica

大胆に転べるスニーカー
爪先で堪える反動
大事なモノが失くなった
泣いたりしないんだ

中傷で破れるジーンズが
解れるから零れ落ちた
簡単に手放せたって
忘れられないで

傷だらけのネジを巻いて
球体へと手を伸ばした
涙で描かれたヒーロー
僕等を守って

降るイメージによってのエンジンで
廻す手は緩められないが
胸の最上階では機械音通りに
心地好く踊れるんだ

私利私欲に出来た機関銃じゃ
撃ち抜ける不安はない
なのにヒーローさえ辿り着けない
場所まで築き上げたんだ
そうだろう

何時になったらさ
地球儀上に描いたキミは
僕等に気付いてくれるの
何時になってもさ
唯一 僕の胸に届く声は
聞こえそうにない

キミは今日も明日も
そのずっと前の昨日でも
「地球は空一つない世界」と云うけど
せめて僕の奥では
縦横無尽にいつでも
空を飛んでくれよ

立ち止まる日の中心で
廻す手は緩められなくて
胸で大合唱する機械音にだって
心地好くは居られないんだ

キミの価値や僕の未来の為
撃ち落す不安はなに?
「雨が降り出したら又、次回を待って。」
なんて言葉 聞こえるんだ

僕等どう綺麗に歩いたって
自分まで騙し切れないで
ネジを巻き過ぎたら ほら機械音なんて
すぐ胸を見放すもんだ

光を失くした機関銃じゃ
撃ち出せる答えはない
声をヒーローまで届けようと願えば
0から築けそうだ何度も

大胆に転べるスニーカー
中傷で破れるジーンズが
傷だらけのネジを巻いて
描き出す ヒーロー


2.クローバー


3.アシュレー


4.オオカミと月と深い霧

作詞:猪狩翔一
作曲:tacica

重量制限されてる枝から今日が終わるのを確かめて
いつかの獲物にさえ狩られる日の夢を見て また目が覚めた
随分前から森で息をする木々は云う 「まだ生き足りない。」
朝が不安で夕べからちっとも フクロウは鳴かないでいる

毎晩 挫けず闇に謳うから今日が終わるのを見送って
いつもの濁声さえ許されたら目を閉じた先まで行けそう
随分前から群れを探してる鳥は云う 「まだ見当たらない。」
朝が不安で夕べから何度も フクロウは片目を閉じた

闘った上で勝ち取って 培ったモノ全部背負って
優越感か?罪悪感か?どちらの僕も今はシロではない
此処に立って空の表情を“忘れない”と吠えるよ
臨む朱色を辿るための夜を

月が僕に気付いてくれる丘“忘れない”は難しく思えた
噛み切れば尚 増える駄目な日を削るように小さく牙を剥く
揺れる命火 爪のその先に宿る意志を暗がりに灯して
覚悟も消える深い霧の中 キミの声が珍しく途絶えた気がして歩いた

三分待つから僕の視界から今日を知らぬ間に連れ出して
いくつ数えても 息を潜めても フクロウは見下ろしている
「怪我をしたりとか、怪我させたりを繰り返すことで
悔やむ記憶も、貰ってくから朝が眩しいんだろう。」

「じゃあ、もしかして…。」って立ち止まって
考えた後で全部分かってる気になって また吐き違えて
今さら僕はシロいままを願う
此処を去って空の表情を“忘れたい”と吠えるよ
滲む朱色を辿るだけの夜を

月が僕へと贈る子守唄“忘れたい”と簡単に思えば
振り切れた様に写る駄目な日が巻き戻した手にただ保たれる
消える命火 爪のその先に宿る意思は小さくて凍えて
まだ歓びが深い霧の中 隠れようと僕の眼は閉ざしちゃいけない

忘れたくないんだって程 忘れちゃうんだいつかは
眠らないで貰った記憶 離れないんだ いつでも
此処を去ったって何処に立ったって 気付く夜の合図で
空を向いたんだ 薄い体力を振り絞って待ってる

月が僕に差し出してみせる両手 痛かったから知る本当は
擦り切れたまま残る駄目な日も 全て在って僕だって覚える
灯る命火 爪のその先に宿る意思となら眼は開かれて
また歓びと深い霧の向こうで“生きたい”と小さく夢を見る

夜を被える模様にいつかなるんだ


5.熱帯夜